精神看護学ぶなら 『精神看護学ノート』

ノート精神看護学

精神看護学ノート     武井麻子 著   医学書院


寒くなってきましたね~。
みなさん、風邪なんかひいてませんか?

私は先日から風邪ひいてやっと峠を越えたところ。
歳とともに一回ひくと長引いちゃって、治ってはぶり返し。。
と1カ月くらいやってることもあるくらい。

あ~あ、体力なくなったよな。
鍛え方が足りんのだ。

風邪ひいているときにはやることないからやっぱり読書。

精神看護は患者さんと話すこと、そして話を聞くことが一番大事なこと。
それこそが仕事の大部分だ。

しかし、本を読んで疾患に対する症状や看護、専門用語、薬の名前を調べることも重要だ。
なんたって精神科は一般の科と違って用語がとても難しい。
もうずいぶん精神科関連本を読んだよ。

少しづつ身になってきたかなとは思うけど、まだまだ。。

そして先日読み終えた本。
『精神看護学ノート』    武井麻子 著 
武井麻子さん、先日も紹介した 『感情と看護』 を書いた方だ。

”これから精神看護を学ぼうとする人々と、精神看護の実践においてなんとか自分なりの看護を
実践していこうと努力している人々に向けて書かれたものである。自分たちが行っていること、 
行おうとしていることにどんな意味があるのかを理解し、精神看護の面白さとやりがいを感じる
ためのヒントになればと思う”

とのこと。
ってヒントありすぎだよ。ヒントと言うより精神看護の本質が書かれていると思うな。
この本読んだら、精神看護のことほぼすべてがイモズル式にわかるんだ。
考え方や用語や関連本など。。

そして思い出した、 『マイルス・デイビス自叙伝』 のこと。
『マイルス・デイビス自叙伝』 も読むとジャズに関する多くのことやその他多くの
ミュージシャンのことがイモズル式にわかる。

ジャズを知りたいなら、『マイルス・デイビ自叙伝』、
精神看護を知りたいならこの 『精神看護学ノート』 を読むしかない。

そして加えて読むなら、疾患についての説明も書いてある 『看護のための精神医学』
(「看護できない患者はいない。・・・看護は病院に患者が足を踏み入れた、
 そのときからもう始まっている。」と言う冒頭文から始まる中井久夫先生の書いた本。)
この2冊を読めば精神看護を理解するには、「鬼に金棒?」 
って古い言い方でごめん。しかしそんな感じだ。

まだ精神看護を学び始めた私にとっては、何を読んでもすべてが新鮮で興味深く
感じられるのかもしれない。    
精神科看護師1年生だからね、歳はとってるけど。。
最近は恥ずかしいから、「新人で~す。」 なんて言わないことにしてるけどね。

ほぼすべてのページ毎におすすめの本・映画、ひと口メモ(特に精神科に関する用語について)
の説明などがページの余白(両端)に紹介されている。その数もかなり膨大だ。
だから、この本余白があんまりないんだよ。

また、途中にも 「COLUMN」 と題して、興味深い事柄についての背景や考えなどを述べている。
本文・余白の紹介文・コラム。。とかなり情報量満載の本だ。
この方どんだけ本読んだり映画観たりしてるんだろうって感じだ。

全(本分)180ページくらいで分厚い本じゃないけど、本文とその他の紹介文などのすべてを読みながら
進めていくからとても時間がかかる。
でも内容が深く素晴らしいので楽しみながら読めるんだ。

本読むこと自体が苦手って人には大変かもしれないけど
読んだら絶対ためになるから是非読んでほしいな。

看護やってない人だって読んで損はない。
いやいや大得だと思うな。
人と関わりを持つ仕事の人(って人と全く関わらない仕事ってあるのかな?)におすすめ。

最近の超おすすめ本。断然ためになる本だよ。

この本の中で紹介されている 「おすすめブックス」 で私が読みたいと思っている本を
紹介しますね。もっともっといっぱいあるけど書ききれないから少しだけ。。

○おすすめブックス
  ・『自閉症だった私へ』 (ドナ・ウィリアムズ 新潮文庫)
     自閉症の女性が書いた本。その世界の傷つきやすさ・危うさは統合失調症患者に
     通じるものがある。

  ・『孤独』-事故への回帰』 (アンソニー・ストー 創元社)
     人間が成長のある段階を超えるためには孤独が必要である。
     「一人でいられる能力」こそが、健康な人間関係のためにも必要とされるのである。

  ・『あなたが子どもだった頃ーこころの原風景』 (河合隼雄 講談社)
     著者が各界の著名人10人を相手に行った対談をまとめたもの。
     テーマは「子ども時代を語る」。それぞれが語る子ども時代のすさまじさ。
     不登校、虚言、盗み、家出、、自殺、落ちこぼれ、犯行、孤独。。。

  ・『シンデレラ・コンプレックス』 (コレット・ダウリング 三笠書房)
     自立と依存の葛藤に悩む現代女性の心理に関しては、先駆的な読み物。
     女性の社会進出レースのトップを走っていたはずの米国女性たちは、
     今自分たちが依存の問題を解決しないまま置き去りにしてきたことに気づき始めている。

  ・『心的外傷と回復』 (ジュディス・L・ハーマン みすず書房)
     社会はつねにこの古くて新しい問題に蓋をしてきた。その結果、虐待や暴力の生存者が
     繰り返し被害者もしくは加害者となっていくのだ。
     傷ついた人々は何をし何をしてはならないか、自分たちがなぜ反治療的なことを
     行ってしまうのか。。

  ・『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』ーベトナム帰還兵が語る「本当の戦争」
    (アレン・ネルソン 講談社)
     女の子は瞬きもせずにこの質問をした。やがて「イエス」 と答えた筆者は戦争の
     真実を語りだす。人を殺せるように徹底的に自尊心を粉砕する軍隊のトレーニング、
     戦場の音、臭い、戦場はどのように人々を追い立てるのか。。

  ・『こんな夜更けにバナナかよ』 (渡辺一史 北海道新聞社)
     進行性筋ジストロフィーである鹿野さんと大勢のボランティアとの物語。
     欲望と絶望の狭間でのたうつ鹿野さんを前に、ボランティアもまた、自分の生き方への
     疑問を突き付けられるのだ。
     夜中にボランティアをたたき起した鹿野さん、ぺロリとバナナを平らげ、さらに
     「もう1本」と要求したという。健康な人間ならだれにはばかることなく自分でできること
     なのに、人に頼まなくてはならない障害者では「わがまま」と言われる。
     それはおかしなことではないか。

そして、「おすすめシネマ」 はタイトルのみで失礼。

○おすすめシネマ
  「スタンド・バイ・ミー」 「レナードの朝」 「スリング・ブレード」 「普通の人々」
  「ギルバート・グレイプ」 「ハーモニー」 「ファインディング・ニモ」 
  「カッコーの巣の上で」 「すべての些細な出来事」。。。

「ひとくちメモ」 にはかなり多くの用語の説明がなされている。
どれもこれも興味深いものばかりで、何を載せたららいいのか迷ったけど。。

○ひとくちメモ
  ・共感と「甘え」
      土居健郎は共感を「甘え」と密接なつながりがあるものと考えている。
      「甘え」は本来非言語的なものであり、「甘え」を「甘え」として認識するのは
      共感によるしかないのである。つまり、「甘えている」と言葉でわかるときには、
      実は「甘え」が満たされていないときである。土居は共感Einfhlenという言葉に
      「気持ちを汲む」「察する」という日本語を当てている。相手に察してほしい
      と願う気持ちこそが「甘え」なのである。・・・

  そのほか、 自己効力、アンビバレンス、愛着理論、アダルトチルドレン、行動化、
       急性ストレス障害とPTSD、離散型行動状態、心的外傷の反復性、
       デブリーフィング、反復強迫と予期不安、生の本能と死の本能、レトリート、
       うつと芸術作品、孤立無援感、能動型と受動型、投影同一化、パターナリズム、
       脱施設化と転移施設病、コンフロマテーション・・・

「COLUMN」にも多くの事柄についての説明がいっぱい。
特に私がいいなと思ったものは、『人生の知恵』 というもの。

ロバート・フルガム著の 『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』
と言う本の中から「人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、
日曜学校の砂場に埋まっていた」という文章を引用している。 
人生の知恵とは次のようなものだ、と。

  ・何でもみんなで分け合うこと。
  ・ずるをしないこと。 
  ・人をぶたないこと。
  ・使ったものはかならず元のところに戻すこと。
  ・ちらかした自分で後片付けをすること。
  ・人のものに手を出さないこと。
  ・誰かを傷つけたら、ごめんなさいと言うこと。
  ・食事の前には手を洗うこと。
  ・トイレに行ったらちゃんと水を流すこと。
  ・焼きたてのクッキーと冷たいミルクは体にいい。
  ・釣り合いの取れた生活をすることー毎日、少し勉強、少し考え、少し絵を描き、歌い、
   踊り、遊び、そして、少し働くこと。
  ・毎日かならず昼寝をすること。
  ・おもてに出るときには車にきをつけ、手をつないで、はなればなれにならないようにすること。
  ・不思議だな、と思う気持ちを大切にすること。
   発泡スチロールのカップにまいた小さな種のことを忘れないように、種から芽が出て、
   根がのびて、草花が育つ、どうしてそんなことが起きるのか、本当のところは誰も知らない、
   でも人間だっておんなじだ
  ・金魚もハムスターも二十日ネズミも発泡スチロールにまいた小さな種さえも
   いつかは死ぬ。人間も死から逃れることはできない。 


と、今回の記事はずいぶん長々と書いてしまった。
書くのも時間かかったよ。実はもう何日も書いてるんだ。
ちょっと息切れだ~。
でも私のこの本に対する思い入れが伝わったかなぁ。
    
看護って生きていく上でほとんど誰もが携わること。
そして看護は人の生き方そのものを追求すること。
精神看護は看護の基本。人間愛の基本があるんだ。

だからこの仕事をお金をもらってやらせていただいている私はとても幸せ者だな。
歳とって働けなくなったら、この仕事に関するボランティアだってしたいくらい。
って働けなくなるってことは動けなくなってるってことだからボランティアもできないってことか。。^^;


精神看護学ノート →レヴュー①
            →レヴュー②

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ためになりました

これから精神科へ転職するナースです。
興味を持ったとはいえ、ネットを見ると、精神科はやりがいがないだとか技術を学べない、など散々書いてあり、
一般科経験も中途半端、急性期も学ばないまま、精神科への転職を選んだ私は少し焦り、“精神科でできること、学べることってなんなのだろう”と思い、「精神科、やりがい」で検索したところ、こちらにたどり着きました。
ご紹介いただいた本、探して読んでみます。
本などしばらく読んでいませんでした…
得られるものが多く有りそうです。


人としてのあり方をお金を貰って学べるなんて確かに幸せなことなんですよね。

気持ちを新たに頑張っていきます。

失礼します。

★いみーさんへ

いみーさん、いらっしゃいませ。
ご訪問とコメントありがとうございます。
最近、カウンターはまあまあなのにコメントいただけてなかったのでうれしいです。

私も精神科はまだ1年8カ月。
それまでは色々なところに行きましたがどれも飽きっぽくて見にならず今日に至っています。
でも、今の私には精神科しかないかなってくらいハマっています。
精神科は向き不向きがあるといいますが、やってみたいと思うんでしたら是非に。。
得られるものの多さはかなり大ですよ。

この本は最高に素晴らしい本です。他には記事中にもある『看護のための精神医学』 も併せてお読みになることをお勧めします。

まあ、実際やってみると大変なことも多いのですが、患者さんとの語らいはとても楽しいです。
無理せずがんばってくださいね。

このブログ、一応大好きなジャズのことを中心に、と始めましたが、最近では、好きなことを雑多に書いています。また、いらっしゃってくださいね。
プロフィール

pooh

Author:pooh

Blog:じゃずりんぐ★
Jazzが大好き
ナース:介護老人保健施設勤務
jazz sax修行中

ジャズを中心に美術や映画、本のことなど雑多に書いています。
大好きなナースのお仕事の事も・・・
元GAROのマーク 大好き~💙

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